油そば ５坪
油そば

2016(平成28)年1月にオープン。19歳から約24年、ラーメン一筋で働いてきた深川さん。西武線沿線でお店を出そうと物件を探していた時に、出会ったのがこの広さ5坪の店。一目惚れするように、自分がこの店を1人でやっていく姿が浮かんだという。

岩手から取り寄せている特注麺は、もちもちの食感。タレがよく絡む太さや味わいを何度も研究して生まれた。しょうゆベースの特製タレは、開店当初から継ぎ足し、チャーシューをつけ込みながら熟成を重ね、角がとれた丸みのある味わいに。5坪の歴史と共にあり、まさにこの油そばの命とも言える。トッピングはメンマ、海苔、わかめ、2枚の柔らかいチャーシュー。通常の火通しのものと、低温調理の2種類のチャーシューが味わえる。スーツで来店する方も多いので、混ぜる時に服が汚れないように、また辛味を足される方も多いので、ムラのない味わいにするために、混ぜてから提供するのもこだわりだ。

提供されてから、すぐに食べられるのが、５坪流。食欲そそる香りにつられ麺を啜ると、あと引く味わいに箸が止まらない。このままでも充分美味しいが、油そばダレやにんにくダレ、お酢、自家製ラー油、おろしにんにくなどもお好みで加えることができる。また、マヨネーズや粉チーズ、キムチなどの有料トッピングが10種類ほど用意されている。「食べ方をお店が指定するのではなく、自分の好きなように自由に食べて欲しい」と深川さん。

夏は冷麺も人気で、珍しい「ヴィーガン油そば」は遠方から食べに来る方もいるほど。コロナ禍以降は、月一回限定メニューの販売や、チャーシューの販売など、新しいことにも積極的にチャレンジしている。深川さんの柔軟に挑戦し続ける姿は、年齢・性別問わず、幅広い方に愛されている。